協会からのお知らせ
「相撲健康体操」とは
近年私たちは、昔からの生活様式が変化してきたことにより、歩く機会が少なくなりました。 それらの事が一因で足腰の弱化を招き、私たちの健康に様々な影響をもたらすことになりました。
人類は、きびしい大自然の中で、大地を踏みしめ、ねばり強く生きのび長い時間をかけ、直立二足歩行という他の生き物にはみられない姿勢を獲得しました。同時にそれは、直立という不安定な姿勢を保つための苦労を背負うことでもありました。
神経の通り道でもある背骨の安定は、神経の働きはもとより体の運営にはとても大切な事で、その背骨の土台の役割をする足腰の筋肉を強く鍛える事は健康にとてもよいことです。
さて、日本の伝統の中で育まれた相撲の稽古には、四股、鉄砲、すり足など代表的な基本動作があります。それらは、力士の能力を最大限に効率よく引き出すために重心を下腹部(臍下丹田)に導き、体の中心軸である背骨を強く安定させるために独特で高度な工夫 がされています。
その相撲の基本動作の型を手本にし、身近で親しみやすく、子どもからお年寄りまで、女性、男性、どなたでも楽しくおこなう事ができる健康体操が、考案されました。これが相撲健康体操です。
相撲健康体操を続けることで、筋肉の緊張がほぐれ、血の流れをよくしたり、神経系を刺激することなどで、消化吸収や、新陳代謝を促し、脳の活性化、疲労回復、ストレス解消、足腰を鍛えることで老化防止、体の機能回復、またスポーツにおける基礎体力を引き上げ、集中力と身体のバランス能力を高める、などに有効にはたらきかけてくれます。
相撲健康体操を通して、中、高年齢の方々の健康で生き生きとした人生はもとより、大地をしっかり踏みしめ、踏ん張る事ができ、やさしく、かがやきある子どもたちのよき成長の一端のお手伝いができることであれば、喜ばしい事です。
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- お問い合せ 公益財団法人日本相撲協会 相撲健康体操係 03-3623-5111(代)