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力士の作品展
展示期間 | 平成28年(2016)6月21日(火)~8月10日(水) |
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力士は、手形とともに書を求められる機会が多々あります。7代横綱稲妻雷五郎や12代横綱陣幕久五郎は、相撲の極意を説いた句を残しました。また、絵を描くことを趣味とした力士もいます。書や絵に没頭することによって、厳しい勝負の世界をいっとき離れ、気持ちを新たにできたのでしょう。
この展覧会では、江戸時代から現代までの名力士による書画を展示いたします。書画には、作者の人柄がにじみ出るといわれます。力士が土俵上で見せる以外の一面を作品から感じていただければ幸いです。
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1 あらそわぬ風に柳のすまひかな 稲妻雷五郎 書 |
稲妻雷五郎(1802~1877)は、茨城県稲敷市出身の7代横綱。6代横綱阿武松緑之助とともに、文政から天保の相撲界を支えた。 稲妻による相撲の極意を解いた一句である。 |
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2 山色新 陸山谷右衛門 書 |
常陸山谷右衛門(1874~1922)は、茨城県水戸市出身の19代横綱。堂々とした体格、人望が厚く、「角聖」といわれた。20代横綱梅ケ谷藤太郎(二代)とともに、明治末期の大相撲を隆盛に導いた。優勝1回。 |
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3 忍 大鵬幸喜 書 |
大鵬幸喜(1940~2013)は、北海道弟子屈町出身の48代横綱。相手に合わせた柔軟な相撲を見せ、左四つからの寄り、上手投げ、すくい投げを得意とした。「巨人、大鵬、卵焼き」の流行語が生まれた。優勝32回。 書を求められると、「忍」「夢」としたためることが多かった。 |
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4 着々寸進洋々万里 佐渡ケ嶽慶兼 書画 |
佐渡ケ嶽慶兼(琴櫻傑将)(1940~2007)は、鳥取県倉吉市出身の53代横綱。頭からの激しいぶちかましや押しで「猛牛」といわれた。32歳で横綱に昇進。優勝5回。 |
このほか、27代横綱栃木山守也、35代横綱双葉山定次、春日野清隆(44代横綱栃錦)などによる書、三保ケ関国秋(大関増位山)、大関増位山太志郎、55代横綱北の湖敏満、70代横綱日馬富士公平、若の里忍(年寄西岩)などによる油彩、そのほかをあわせて44点の資料を展示いたします。 |