日本相撲協会

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過去の展示

大相撲の賞 ~勝者を讃えて~

展示期間 平成28年(2016)4月19日(火)~6月17日(金)

 幕内優勝を果たして賜盃を手にすることは、力士にとって最高の栄誉です。幕内優勝力士には、賜盃のほかに、優勝旗や内閣総理大臣賞、各国、自治体、企業から数々の賞が贈られます。十両以下の各段でも優勝が争われ、本場所に臨む力士の目標となっています。
 また、幕内の取組には懸賞がかかります。形は異なりますが、江戸時代の錦絵で当時の懸賞の様子を見ることができます。結びの取組の後に弓取式が行われていますが、この弓も元々は賞品として与えられていました。
 今回、平成28年(2016)1月場所で優勝した琴奨菊の表彰式を中心に、過去に贈られていた賞の化粧廻しやトロフィーなどから、江戸時代から現在に至る大相撲の賞、表彰について紹介いたします。

賜盃拝戴式
1 賜盃拝戴式
(平成28年1月場所千秋楽)
 八角理事長(元横綱北勝海)が優勝した大関琴奨菊に賜盃を授与。琴奨菊は初めての幕内優勝だった。
 大正14年(1925)4月29日、東宮御所で摂政宮(のち昭和天皇)の台覧相撲が行われた。これに対する褒美として、相撲奨励の御下賜金を与えられた東京大角力協会は、摂政賜盃を制作し、大正15年春場所から幕内優勝力士に授与することとした。しかし、摂政賜盃の菊の紋章が「御紋章取締規則」に触れて問題となったため、東宮殿下記念盃を急遽作り、摂政賜盃は鋳つぶして、摂政賜盃の名称を賜盃、菊の紋章を菊の花とすることで宮内省の許可を得て、昭和2年(1927)夏場所から幕内優勝力士に賜盃が渡されるようになった。
 賜盃は純銀製で、高さ100.7㎝、口径33㎝、重さ29㎏。最下部には、優勝力士のしこ名を記したプレートが取り付けてある。プレートは80枚でいっぱいとなり、外したプレートは新たに額に貼付する。
双葉山定次 賜盃レプリカ
2 双葉山定次
賜盃レプリカ
 幕内優勝力士には賜盃のレプリカがのちに贈られる。
 35代横綱双葉山定次(1912~1968)は、昭和戦前の大相撲の第一人者。69連勝は現在も破られていない大記録である。優勝12回は、昭和39年(1964)3月場所、大鵬に抜かれるまで1位だった。
雷電賞
3 雷電賞
 読売新聞社は、雑誌「大相撲」の発刊と尾崎士郎(1898~1964)の「雷電」連載を記念して、昭和30年(1955)3月場所から雷電賞を制定。昭和40年11月場所まで関脇以下の最多勝力士に贈られた。
賞品の化粧廻しを披露する木村庄次郎
4 賞品の化粧廻しを披露する木村庄次郎
勝川春英画
 江戸時代の懸賞の様子を描いた錦絵。行司が土俵上で化粧廻しを披露している。目録に「金30両、褌一筋」とある。
 このほか、2代目の優勝旗、パン・アメリカン航空賞のトロフィーなど約110点の資料を展示いたします。

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